藤岡の霊泉 弘法井戸 - 霊験巡礼

藤岡の霊泉 弘法井戸

 群馬県藤岡市は高崎市の南隣にあり、総面積の約60%が御荷鉾山系の山々で占められている。
 しかし東京方面から来ると、山間部の町という印象はあまりない。関越自動車道と上信越自動車道のジャンクションが藤岡で、ここはまだ関東平野の中である。本格的な山岳地帯はまだ遠くに見える。だから山間部の町という印象がないのかもしれない。

 位置的には群馬県の玄関口という場所で、埴輪窯跡や古墳が多く残されているのも特徴だろう。国指定史跡としても、稲荷山古墳や七輿山古墳などがある。
 
 鉄道だけは恵まれているとはいえない。都心と結ぶ大動脈の高崎線から外れ、首都圏を走るローカル線の八高線だけが市内を通っている。

 藤岡市の南西部は日野地区といい、ここは完全な山間部になる。

 ここには三波川変成帯と呼ばれる変成岩が分布し、その合間をぬうようにして、清流の鮎川が流れている。岩盤である緑色片岩などが侵食され、石峡が形成されている。

       藤岡5


 この渓谷が蛇喰(じゃばみ)渓谷だ。

       藤岡6


 伝説では、日野谷に出た大蛇を弓で射ったため、大蛇は鮎川にもぐって岩をかみ、この渓谷がつくられたという。

 この周辺でもう一つ注目すべき所は、やはり弘法大師の伝説に彩られた井戸である。

       藤岡2


 県道から急な坂道を登っていく。自動車であれば、対向車が来たらすれ違うことは不可能な道路だ。樹木が空を覆い、昼でも暗い山道。
 1.3キロほど先に井戸はある。自動車だと簡単に行ける距離のようだが、道路が道路だけに決して容易に到着するという感じはしない。

                 藤岡7

 
「弘法井戸」とはいうものの、文字通りの井戸ではなく、岩盤基部の穴から大量に湧いている水のことで、小屋に覆われている。

       藤岡3


 弘法大師が修行の途次、この地を通りかかった。山道の途中には水を求めるところがなく、人家もなかった。
 たまたま山中から機を織る音が聞こえ、大師はそこへ立ち寄り、一杯の水を頂くことにした。
 親切な老婆は大師に水を与え、村人たちが水不足で困っているという話をした。
 大師はそれを聞いて、早速に浄地を定めた。

       藤岡1


 錫杖で岩を砕く。すると、そこから水が湧き出してきた。以来、夏でも冬でも枯れることのない清水が、いつでもこんこんと湧き続けている。

       藤岡4


 村人たちは石を積み、霊水をまんまんと溜めるようにし、いつでも誰でも使いやすいようにした。さらに、弘法大師の尊像を岩上に祀り、報恩謝徳の心を表したという。

 この霊水を飲む村人たちは、みな長寿だということから、わざわざ霊水を飲みに来る人があとをたたないという。

 いかにも弘法大師らしい、水に関する伝説だといえるだろう。

 藤岡温泉は、蛇喰渓谷や弘法井戸の先に行った場所にある。
PH10という日本三大アルカリ泉は自家源泉で、桧風呂、大理石風呂、貸切露天風呂が味わえるというホテルだ。

       藤岡8


 周囲は山と緑に囲まれ、温泉街ではないホテルの良さが滲み出ている。

       藤岡9


 弘法大師の伝説の原点は中国青龍寺であろう。現在、小冊子「空海」を無料プレゼント中。

  詳しくはこちらへ⇒ クリック
関連記事
スポンサーサイト
ここは記事下のフリースペースです
コメント
非公開コメント

トラックバック

http://qukai.blog48.fc2.com/tb.php/11-704b880b

変成岩変成岩(へんせいがん、metamorphic rock)とは、既存の岩石が変成作用を受けた岩石のこと。変成岩の原岩は火成岩、堆積岩など種類は問わず、変成岩がさらに変成作用を受ける場合もある。.wikilis{font-size:10px;color:#666666;}Quotation:Wik

2007-07-30 11:25 | from パワーストーンと鉱物